うまいコーヒーに出会うことは、うれしい事でもあり、悔しいことでもある。

うまいコーヒー

とある場所でカッピングした一杯のコーヒーに私は背筋が凍るほどの衝撃を受けた。今まで無い程にクリーンで華やかで甘味があって素材本来の旨みがしっかり出ている。冷めるとそれは益々確信を持って感じられた。

同じロースターが焙煎した他の豆をカップしてみると、やはり同じようにクリーンで甘味があって素材本来の旨みがしっかり出ている。これは、豆が良いからか?焙煎が良いからか?抽出が良いからなのか?もちろん全部が良い訳だが・・特に焙煎の良さの影響が大きいことは、同じロースターとして分かる。

うまいコーヒーに出会うことは、感動的なことであり、反面悔しいことでもある。自分自身がコーヒーロースターであるからだ。口や態度ではいくら平常心を装ってみたところで、心は動揺している。『自分のコーヒーよりうまい。完敗である。惨敗である。と・・・』自分自身の舌が美味しいと感じ脳にインプットされてしまった味は認めざるおえない。曲がりなりにも自分はQグレーダーだ。感じた味に嘘はつけない。

その後は、言葉も少なく、どのように焙煎したらあのような味を作れるのだろうか・・と、それだけをひたすら考え続けた。焙煎時間はどの程度だろうか?長くとも15分以内・・いや10分以内かも。中点は高め。強火力、強排気。ハゼは強すぎない程度か・・そもそもあの味は、熱風焙煎機、もしくは半熱風でも2重ドラムなど熱風的な要素の強い焙煎機でないと作るのが難しい味なのではないか・・・

最新型の熱風焙煎機を導入するか?そんな余裕は何処にも無い。以前記事に上げた「半熱風式焙煎機から熱風式へ改造テスト」それにもう一度チャレンジしよう。現状それしか道はない。よしやるぞ!世界一美味しいコーヒーを目指して。

つづく。
半熱風から熱風へ焙煎機改造。ついに完成
半熱風から熱風へ焙煎機改造。理想の味を求めて

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Tomomichi Morifuji

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