2015年6月28日(日) 神戸のUCC本社で行われたSCAJローストマスターズ委員会主催『 第13回 Roasted Coffee 参加型品質ワークショップ 』に参加してきました。
AM9:30受付開始ということで、神奈川に住む私は朝5:00前に家を出て羽田空港へ向かい神戸空港からUCC本社へ向かいました。
この時期はやはり日が昇るのが早く一日が長く感じられます。羽田空港では朝から様々な専用車両が行き互い大忙し。
神戸空港からはポートライナーに乗ってUCC本社へ向います。ポートライナーから望むこの景色は5日間に及んだQグレーダーの合宿試験の間、毎日見た光景でもあり・・何だか緊張が蘇ってきました。
きりっと佇むUCC本社ビル。
さて今回のRoasted Coffee 参加型品質ワークショップですが、事前にローストマスターズ委員会より課題となる生豆が参加者全員に送られてきます。それを各々で焙煎し指定の袋に詰めて事前に提出。
当日会場では誰の豆か分からない状態でブラインドカッピングし、参加者及びローストマスターズ委員会が評価していきます。
今回の課題豆はコロンビア RODRIGO SANCHEZ (ロドリゴ・サンチェス)もちろんスペシャルティコーヒーです。
送られてきた豆は鮮やかなグリーンで欠点豆も少なく高品質なものでした。テスト焙煎にて感じたのはハニーのような甘味があってクリアーであるということ。この豆は結構潜在能力が高いのではないかと期待が膨らみます。かなりピーキーなローストに耐えるのではないだろうかと・・
ローストプロファイルを変えて数パターンテストしたところ、エチオピアの豆のようなジャスミンを思わせるハーブも感じられ、これはスゴイと思いました。言われないとアフリカ系?と思ってしまうような明るい酸とフルーティーな甘味を持っています。
自分が焙煎した中では一番印象が良いであろうと感じたバッチ(釜)の豆を提出し、後はまな板の上の鯉状態で当日の評価を待つのみ。
課題豆を焙煎し事前提出してからワークショップまでの期間は5日間。焙煎後5日経過した時点で最高のパフォーマンスがでるようなローストの仕方が理想です。
当日ですが、参加者はグループに分かれてブラインドカッピングしていきます。その中から印象の良かったカップをグループ内でじっくりと協議し選定します。
それぞれのグループが選んだカップを一同に集めてもう一度ブラインドカッピング。それを各々で評価し全体で集計を取っていくという流れです。
皆さんロースターとしての意地やプライドのようなものもあるとは思いますが、自分の焙煎に対する評価の受け止め方は冷静かつ柔軟なものであったと思います。それ故に真剣でありプロ意識が高いと改めて感じさせられました。
ワークショップの最後に、選ばれたカップのロースターの名前が発表され前に出てそのローストについて簡単なプレゼンをしていくのですが・・何と私の名前も呼ばれ正直嬉しかったです。
そして評価して頂けたことはとても光栄で涙が出るほど嬉しいことですが、早速自分の中では次なる課題が沸いてきていて、上に行くにはその課題をクリアーしていく必要があると感じました。
最後にこのワークショップについてですが、同じ豆を30人以上のロースターがそれぞれの価値観で焙煎したものをカッピングできる機会などなかなかありませんし、その中の一つとして自分の焙煎を客観的に見ることができるという貴重な機会だったと思います。
今回得られたモノはとても大きく今後に繋がっていくと思います。とても有意義なワークショップでした。