2015年6月にスウェーデン・ヨーデポリでブリューワーズ カップの世界大会『 WBrC 2015 』が行われます。その大会へ向けての日本代表選手の選考を兼ねて行わるSCAJ主催『 ジャパン ブリューワーズ カップ JBrC 2014/15 』 決勝戦を観に行きました。
『ブリューワーズ カップ』とは、ペーパードリップ、ネルドリップ、フレンチプレス、エアロプレスなど機械的動力を伴わない手動の器具を、競技者が自身で選択し抽出技術を競う競技会です。そこから生み出されるコーヒーの味わいも多様であり、コーヒーの魅力をどのように引き出すか、技術や知識とともに、競技者の個性と創意工夫が問われます。
会場は東京タワーのすぐ横にあるJCビルディング。SCAJのイベントではおなじみの会場です。今日のJBrC決勝戦へ向けて、全国から90名の選手が予選に参加し、準決勝に進めたのは12名、決勝は6名となっています。
決勝進出者の発表の様子。前列の6名が決勝戦へ。
ジャパン ブリューワーズ カップ (JBrC) 2014/15 決勝戦 結果
優勝 上田 脩太 選手
会社名:株式会社石井商事
店舗名:Amameria Espresso
所在地:東京都
スコア:79.17
2位 村田 果穂 選手
会社名:UCCホールディングス株式会社
店舗名:
所在地:兵庫県
スコア:78.04
3位 島田 佳祐 選手
会社名:ティー・ワイ・エクスプレス株式会社
店舗名:THE ROASTERY BY NOZYCOFFEE
所在地:東京都
スコア:73.93
4位 佐藤 英徳 選手
会社名:シーシーエスコーヒー株式会社
店舗名:
所在地:愛知県
スコア:73.81
5位 近井 博規 選手
会社名:株式会社NOZY珈琲
店舗名:NOZY COFFEE木更津店
所在地:東京都
スコア:69.29
6位 安部 龍 選手
会社名:有限会社 山
店舗名:カフェバーンホーフ
所在地:大阪府
スコア:68.15
優勝したのは上田 脩太 選手 ( Amameria Espresso 東京都 ) エアロプレスにて独創的な抽出を行い見事に優勝。ブリューワーズカップではペーパードリップを使う選手が圧倒的に多いのですが、エアロプレスでの優勝はJBrCでは初となります。
上田 脩太 選手のオープニング。JBrC決勝では3名の審査委員を目の前に抽出パフォーマンスを行います。
エアロプレスの使い方は、フィルター側を下にして使うノーマルなスタイルとフィルター側を上にして使うInvert(インヴァート)スタイルがあります。上田 選手はインヴァートで行っています。
今回の抽出のポイントについて説明しているシーン。ピストンへの圧力を非常にゆっくりかけることで3分間かけて抽出を行うというものでした。
※エアロプレスはピストンの圧力を用いて早い抽出を行うことができる器具ですが逆転の発想ですね。
投湯温度は60℃という低温。エアロプレスでの抽出を行った後の液体をさらに90℃の白湯で割って適正な濃度と温度に仕上げるといった独創的な抽出。
使用豆はケニア・ガタイチ・ウォッシュト精製
攪拌のシーン。
インヴァート(反転)のシーン。
ダブルで抽出しています。競技の制約時間の関係上そうなったそうです。
上田選手は終始安定した表情で自然体なプレゼンでした。口調も強すぎず、弱すぎず、そして分かりやすく驚きもある。といった素晴らしいプレゼンテーションだったと感じました。
プレゼンテーションの得点のウエイトは採点スコアからすると30/100点あります。味の説明 10点・顧客サービス 10点・総合的な印象 10点。
液体の評価が良いことはもちろんの事、プレゼンテーションの印象の良し悪しで差がつくように思いました。今大会JBrCのチャンピオンは日本代表として世界大会WBrCに出場する訳ですから、それなりの知性や品格なども求められるものと思います。
上田 脩太 選手と筆者の2ショット(笑)
WBrC スウェーデン・ヨーデポリ大会がんばってきてください。
ジャパン ブリューワーズ カップ (JBrC) 2014/15 決勝戦レポート①
ジャパン ブリューワーズ カップ (JBrC) 2014/15 決勝戦レポート②