前回の記事『カリタ ナイスカットミル レビュー ② 使い方編』では、使用準備から豆挽きまでの使い方をレビューしました。今回の記事は、ナイスカットミルの手入れ・掃除について説明します。
まず使用する掃除道具です。左からコインドライバー、竹串、ミルブラシ、ダスターブラシ。ミルブラシはミルの中を掃除する時に使います。毛はなるべく硬く腰のある物がおススメです。ダスターブラシは辺りに飛び散ったカスを集めるのに使います。
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外見から見て汚れるのは粉の排出口です。排出口は黒いラバー製で、そこに微粉やシルバースキンなどの軽く細かい残留物が付着します。この部分はミルブラシで掃除すると簡単に綺麗になります。
シルバースキンとはコーヒー生豆の薄い種皮でベージュ色をしています。コーヒー豆のセンターカットの中までシルバースキンは入り込んでいるため、コーヒーミルで挽いて粉にすると現れてきます。焙煎が浅い程シルバースキンは目立ち、深い程目立ちません。
このシルバースキンを取り除いたりすることもあるようですが、適正な焙煎がなされていれば問題ないと私は考えています。国際的なコーヒーのカッピングのルールである、SCAA( Specialty Coffee Association of America )のカッピングプロトコルでもシルバースキンを取り除くことはなくコーヒーの風味を評価します。
話戻ってナイスカットミルの分解掃除に入ります。
挽目ダイアルの左右の二本のネジをコインドライバーを使って外します。コインドライバーが無い場合は硬貨を代用としても可能ですが、ネジ山を痛めてしまう場合もありそうなので、ミルを長く使いたいのであればやはりコインドライバーの用意をおススメします。
二本のネジを外すと、ダイヤルのアッセンブリーがごそっと引き抜けて外れます。
ダイヤルのアッセンブリーの裏側です。外側のフチにカスが溜まりやすいです。
ミルブラシで汚れを払い落とします。
センターにはベアリング(軸受け)が入っているので、なるべくベアリングにカスが入ってしまわないように丁寧に払います。
次に本体のカット刃の分解に入ります。センターの軸をつまんで引き抜きます。
本体側のカット刃が見えてきました。挽きカスが溜まってますね・・
手で引き抜いた方を裏返してみるとこちらにもカット刃があります。向かい合わせの二枚の刃でコーヒー豆をサンドイッチするようにして挽いていくわけです。
本体側のカット刃はこのように挽きカスが溜まってます。
ミルブラシで掃除をしてきます。
刃にこびりついたような汚れは竹串で掻きなぞるように掃除していきます。ダイアル側の刃も同様にミルブラシと竹串を使い掃除します。
ダイアル側の刃のセンターには小さなスプリングが収まっています。このスプリングの反発力で二枚の向かい合った刃がぶつかり合わないように隙間を確保しています。スプリングをくれぐれもなくさないように注意してください。
2杯の刃がキレイになりました。カリタ ナイスカットミルのカット刃は大きさや形状など価格の割にはしっかりとした良い物だと思います。
今回の掃除で回収した挽カスです。約2g程度の量がありました。
最後に組み立てて元の状態に戻す作業です。
ダイアル側の刃の先端軸にはカット面があります。
本体側の軸にもそれ受けるカット面があります。双方の面の向きを確認して組み合うようにダイアル側の刃を押し込みます。
位置がピタリと重なれば、ダイアル側がポコっと中へ入っていきます。位置決めが一発で行かない場合、少しカタカタの回しながら当たりを探っていきます。
ダイアルアッセンブリーを被せてネジを手で回していれ借り止めします。
最後にコインドライバーでしっかりと閉めて完了です。
どのくらいの期間で手入れすれば良いのか・・というのは、使用頻度にもよると思いますが、長期間手入れをしていないと粉塵が固形化してこびりついた状態になってくるので掃除が大変になりますし、何よりもカット刃の目詰りの原因ともなります。月に一度くらいは分解清掃して様子を見てあげた方が良いように思います。
次回は最終回『カリタ ナイスカットミル レビュー ④ 挽目編』です。
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カリタ ナイスカットミル レビュー ① 概要編
カリタ ナイスカットミル レビュー ② 使い方編
カリタ ナイスカットミル レビュー ③ 掃除編
カリタ ナイスカットミル レビュー ④ 挽目編
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