パナマ エスメラルダ スペシャル ゲイシャ 2014 ロースティング

パナマ エスメラルダ ゲイシャ コーヒー豆

「パナマ エスメラルダ ゲイシャ」と云えば、スペシャルティコーヒーのファンにとっては憧れの存在。その中でもオークションロットの「パナマ エスメラルダ スペシャル ゲイシャ」は世界中が注目しています。パナマ エスメラルダ スペシャル ゲイシャ 2014の詳細はコチラより

パナマ エスメラルダ スペシャル 2014 ゲイシャ 02

MORIFUJI COFFEEではスペシャルティコーヒー生豆は真空パックにて保存し鮮度を保っています。

そんなオークションロットのゲイシャの生豆を入手できました。価格は普通のスペシャルティコーヒー生豆の10倍以上。MORIFUJI COFFEEでは10月初から予約を開始し10月中に予約完売。ローストをして・・予約のお客様の元へ発送したところです。

ローストをして・・とさらっと書きましたが、パナマ エスメラルダ スペシャル ゲイシャは稀少で高価。焙煎の失敗は許されません。また生豆は最高なのにローストが悪くて美味しくないなどということはあってはなりません。ゲイシャのローストにあたり、テストとして同じエチオピア原種のロングベリーであるカメルーンのジャバ ロングベリーを取り寄せてテストローストを繰り返しました。

ジャバ ロングベリーの生豆の形はゲイシャそっくりです。ただ、さすがにゲイシャと並べて比べてしまうと、生豆のグリーンは劣るし、insect damege(インセクトダメージ)やchipped(チップド)の生豆が目に入ります。通常のスペシャルティコーヒーとして見れば許容範囲になるのですが、比べる相手がパナマ エスメラルダ スペシャル ゲイシャでは・・それは仕方ありません。

スペシャル ゲイシャはオークションロットですから、ノンオークション物に比べて優良な部分だけを選んだものと思います。農園にてハンドピックは徹底されており綺麗で粒度も整っています。ゲイシャは細長い形(ロングベリー)で粒も大きめ、生豆のグリーン度も高く水分量も大めです。

パナマ エスメラルダ ゲイシャ 04

パナマ エスメラルダ ゲイシャ 03

ローストですが、水分量の多い大きめのゲイシャを、ロースト過程で水分を適切に抜いていくことが先ずは大事です。水抜き不足で芯残りしないように豆の芯まで適切にカロリーを入れる必要があります。ロースターによって水抜きのテクニックは様々ですが、私は生豆の水分量が多い段階で大きめカロリーを投入していきます。それは生豆の水分は熱伝達の媒体であると捉え、それを使って早期に豆の芯までカロリーを届けていこうという考え方です。

水抜きの条件をクリアーしたら味作りの方向性を考えます。ロースト度をどこに定めるのか・・その度合いで同じ豆とは思えないくらい味が変ります。明るく華やかなゲイシャフレーバーを感じてもらいたいので、ファーストクラック(1ハゼ)の終わり頃のミディアムライト(ミディアムの浅目)としました。

「ダンパーで味を作る」という云われがありますが、それは本当だと思います。ダンパーを閉じ気味にすると重い方向の味に、ダンパーを空け気味にすると、軽い方向の味に。どちらの方向でも行き過ぎると味はもちろんその他の弊害も出るので適切な判断が必要だと思います。火力やインバーター(排気ファン)の出力とも密接な関係があります。

ローストの最後に、フレーバーのボリュームと焙煎豆の日持ちとのバランス。これは主にロースト時間の長さ(主に中点以降の時間の長さ)や水抜き後のカロリーの入れ方で変化してくると考えていますが、日持ちを重視するとbaked(ベイクド)といってフレーバーが弱くなる傾向があるので、今回についてはゲイシャフレーバーを十分に感じて欲しいので、比較的短時間のローストにてフレーバー重視でもっていきました。

パナマ エスメラルダ ゲイシャ 05

カップした印象としては、ドライの状態(粉にした状態)でアールグレーのフレグランスが辺りに漂い、ただものならぬ気配。もうその段階でSCAAのカッピングスコアで云えば85点以上は軽く出ているだろうといった印象。

続いてアロマ。アロマを感じた段階でエチオピア原種だとわかります。そして口に含むとパーンと広がるアシディティ。華やかで圧倒的なフレーバーが鼻から抜けていきます。レモン、オレンジ、アールグレーのような・・アフターはLong Long Sweet。アプリコットのような甘さも感じられも心地よい余韻がいつまでも長く続いていきます。アフターが本当に長くて綺麗です。私は一時間ほど口に残るアフターを楽しめました。最初から最後まで驚くほどクリーン。さすがスペシャルティコーヒーのTOP OF TOP。

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Tomomichi Morifuji

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