このページは『 巨大!コーヒー生豆 湾岸定温倉庫 潜入レポート ① 』の続きです。
コーヒー生豆の倉庫といえば定温倉庫。年間を通じて15℃の温度に倉庫内を保ち生豆の保管に最適な環境を整えていると聞きます。倉庫内を15℃に保つ空調設備って一体どんなものなのだろうかと・・エアコンでは力不足だろうし、電気代が洒落にならないだろうし、かといって冷蔵庫のようなものでは大袈裟すぎる気もするし。
※企業的にNGの写真は削除・もしくはボカシを入れています。見づらいところありますが何卒ご容赦ください。2018/06/05更新
見つけました。天井に。これが定温設備の正体です。幅は2mくらいの箱型の設備でそこからダクトが各方面に張り巡らされています。倉庫の大きさに比べてコンパクトだなと、ちょっと意外でした。
リフトが動けるスペースを確保しながら麻袋が積み上げられています。3mくらいの高さでしょうか。この写真はワンフロアーの一角に過ぎません。それも数階に分かれていて、どんだけといったスケールです。地震で荷が崩れたりしないのですか?と質問してみると、震災の時でも大丈夫でしたとのこと。麻袋を縦横互い違いに積むことで安定性が増すそうです。
ブルーマウンテンは伝統的に樽に入って送られてきます。検品・検査の時は樽のフタをこじ開けて、また閉じるという作業をするそうです。結構大変そうです。
お国柄によって麻袋の素材も違ってきます。ガラパゴスは真っ白で生地のキメも細かい。
ハイチは黄色っぽくて少しワイルドな生地。
麻袋ではなく箱に入ったものもあります。特に高額な生豆は真空パックした状態で箱に入ってきます。麻袋でも内側にグレインプロという特殊なビニール素材の袋(コーヒー生豆の保存に適している)で二重にしてあるケースも多く見られます。
ちょっと気になったのは、積んである奥の方にある麻袋を取り出す時はどうするのかということ・・・聞いてみると上に積んである荷物を全部どけて、どけた荷は一時的に通路に並べるなりして取り出すのだそうです。ひぇ~これは大変な作業ですよ。
こちらは麻袋から小分けにした袋の棚。
輸入されたコーヒー生豆は輸入植物検査が義務づけられていて、害虫や病気、残留農薬などの国内への侵入を未然に防いでいます。万一問題が出た場合は正常な荷と切り離され所定の手続きが行われます。害虫の問題が出た場合は燻蒸という処理を行う選択があるそうですが、燻蒸とは隔離された燻蒸室の中で駆除処理を行うそうです。燻蒸に至るケースは滅多にないそうです。
コーヒー産業を支える流通の現場がここにありました。裏方の見えない仕事です。おそらく何千トンという生豆があります。ここから全国のロースターに発送され、焙煎を経て消費者の元へ届くのです。
最後に、最寄り駅まで〇〇倉庫さんの営業マンが車で迎えに来てくれたのですが、イメージとして作業着で商用ワンボックスで来るのかなと思いきや、びしっとしたスーツ姿で『お待ちしておりました 』とまるでホテルマンのように丁寧に一礼されたのが凄く印象的でした。〇〇倉庫さんって、きちんとした一流企業なんだろうなと。そうゆうのって大事ですね。自分もスーツで来た方が良かったのかと思った次第です。
アタカ通商さん、〇〇倉庫さん。ありがとうございました。
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