「気持ちのいい場所に行くと美味しい珈琲が飲みたくなる。」そんな一杯を味わうために各地を旅し、そこで見つけたナイスなロケーションにてアウトドアコーヒーを淹れる。もちろん珈琲豆は私が自家焙煎したMORIFUJI COFFEEのスペシャルティコーヒー豆を持ち込む。題して「TRIP DRIP」
今日は宮崎県の「鬼の洗濯板」よりお届け。鬼の洗濯板とは、砂岩と泥岩の重なる層が波食によってやわらかい部分が削られて出来た波状岩。まるで鬼が使うかのような巨大な洗濯板にも見えることから、そのような名前がついた。宮崎県の青島から堀切峠付近の海岸線に見られる。「鬼の洗濯板」は「鬼の洗濯岩」とも呼ばれるが、宮崎県は2007年9月「鬼の洗濯板」に呼称を統一し観光PRを行うことに決定した。
堀切峠の眼下に広がる鬼の洗濯板。そこから鬼の洗濯板にたどり着く為には長い階段を下って行かなければならない。降り口に「体力に自身の無い人は降りるべからず」的な立て看板があったが、該当せずと余裕をかます。真冬といえどもここは南国の陽気な草花が出迎えてくれる。神奈川に住む私にとってはまるで異国にいるようだ。
鬼の洗濯板にたどり着くと、風よけになるような場所を見つけてジェットボイルに水を入れ点火。お湯が沸くまでの間、ハンドミルで珈琲豆を中細挽きにする。ドリップポットを置けそうな岩を発見。ドリップ開始。
至福のひととき。「気持ちのいい場所に行くと美味しい珈琲が飲みたくなりますね」
しばらく辺りを散策していると鬼の洗濯板がだんだんコーヒーミルの刃に見えてきた。もし鬼の洗濯板をコーヒーミルの刃に例えたなら、自分はコーヒー豆が砕けた粉というよりもっと小さな微粉だ。眼前に広がるこの造形物は「鬼のコーヒーミル」なのだ。
↑ 微粉男
ここを歩いていると、とても奇妙なことに気がつく。この模様は何なんだ。古代の知的生命体が作った造形のようにも見える。その連続体はまるで映画エイリアンの洞窟のようだ。そんな想像をしながら珈琲を飲み干した。