アウトドアコーヒー 上高地 2014 春

上高地 2014 春 01

今回のアウトドアコーヒーは長野県松本市にある上高地(神降地)よりお届け。手付かずの自然が織り成すその景観は、まさに神が降りてくるかのような神聖な空気が漂う地である。

上高地は標高約1,500メートルの山岳景勝地で、中部山岳国立公園の一部として、国の文化財(特別名勝・特別天然記念物)に指定されている。日本の貴重な「風景の財産」として環境保護のためにマイカーの乗り入れ規制があり許可を持つバスやタクシーに乗って上高地へ入る。

「気持ちのいい場所に行くと美味しい珈琲が飲みたくなる。」そんな一杯を味わうために各地を旅し、そこで見つけたナイスなロケーションにてアウトドアコーヒーを淹れる。もちろん珈琲豆は私が自家焙煎したMORIFUJI COFFEEスペシャルティコーヒー豆を持ち込む。題して「TRIP DRIP」

上高地の中央付近に位置するバスターミナルで下車し徒歩での散策開始。するといきなりとんでもない光景が目に飛び込んできた。地上すれすれにかかった虹だ。梓川を渡る架け橋のようにも見える。現地の人でもこれだけ低く架かった虹は未だかつて見たことがないとのこと。ウェルカム サプライズに心がときめく。

上高地 2014 春 虹 02

しばらく遊歩道を歩いていくと、ゴソゴソと後ろの方で物音がする。振り返ると野猿が一匹。すぐ後を追いかけるようにもう一匹。望遠レンズを向けて良く見てみると胸に何かを抱えている。小猿だ。もう一匹も小猿を抱えている。母猿は小猿が落ちないように手を入れ替えながら抱えている。

上高地 2014 春 野猿 03

小猿は安心した表情で母猿を見つめ甘えているかのようだ。なんと微笑ましい姿なのだろうか、何に教わったでもない本能としての親子の姿だ。上高地に来て2度のサプライズに一気に気をよくする。

上高地バスターミナルから3Kmほど上流に進んだ辺りのところに、広い川原が広がっている地域がある。休憩がてらにそこの降りていった。5月中頃といっても上高地は山開きしたばかりで朝方は0度近くまで冷え込む。遠くに望む山肌には雪が残っている。

上高地 2014 春 04

この川原で荷を降ろしてアウトドアコーヒーの準備の開始。ここは本当に空気がすんでいる。透明感がどこまでも広がる聖地のようだ。今日のスペシャルティコーヒー豆は「エチオピア イルガチェフェ チェレレクツ G1 ウォッシュト ミディアムロースト」ジャスミンのようなフローラルとレモンのようなフルーティなフレーバーは今の気分にぴったりだ。

ささっとドリップサーバーとペーパーをセット。ケトルに湯を注ぐ。湯温は88℃を狙う。風も穏やかで絶好のドリップ日和。最高の景色と気兼ねすることのない大自然の中でスムーズにドリップが進んでいく。

アウトドアコーヒー 上高地

エチオピア イルガチェフェ アウトドアコーヒー

アウトドアコーヒー 上高地 丸太

自然に倒れたのであろう丸太が横たわっていたので座って心を落ち着ける。新緑の青空の上高地は気分爽快だ。イルガチェフェに乾杯。

アウトドアコーヒー MORIFUJI COFFEE

上高地 2014 春 モノクロ

神降地の呼び名を最も感じられる明神池を紹介。神秘的な静けさをただよわせる明神池は、穂高神社の私有地の中にある。穂高神社の御祭神は遠く北九州に栄えた海神で、北アルプスの総鎮守として鎮座している。上高地は古くから、神降地、神合地、神垣内、神河内などとも呼ばれ、神々を祀るにもっともふさわしい神聖な場所とされてきた。

上高地 明神池 01

上高地 明神池 02

明神池は、まるで日本庭園だ。これが手付かずの自然のままなのかと疑わしくなるほどの洗練された配置に日本の美を感ずる。ここは神が降りるための地なのだ。

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Tomomichi Morifuji

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