某大手シアトル系の豆をドリップ

たまには自分で焙煎した豆ばかりではなく他の店の豆も買って飲むことがある。今回は、某大手シアトル系チェーン店で「コロンビア」と「エチオピア」を買ってきた。コロンビアは250gで1200円、エチオピアは250gで1400円。値段は高くもなく安くもない。ある意味、平均的。ブランドバリューと兼ね合わせて、この価格がベストプライスという選択なのだろう。

今の時代、この価格帯の商品なのであれば、「エチオピアの○○○地方」とか「○○農園」とか「G1グレード」とか、もう少しトレーサビリティーを意識して品質をアピールした内容で出してもよいのではと思うが、このような大手のチェーン店ではロットのスケールが大きすぎてトレーサビリティーを限定できない現状もあるのだろう。

ただ「エチオピア」「コロンビア」という表記だけではグレード(品質)は不明であるから、グレードの低い豆を使っていたとしてもわからないし、どの辺りのグレードを使っているのかも不明だ。

今回の自分は味見程度の量があればいいので、本当は1袋分250gも必要はない。そこでダメ元で「もう少し小さいサイズはないですか?」と店員さんにたずねると「100gから量り売りできますよ」との意外な返答。恥ずかしながら量り売りをされていたことは知らず・・

シアトル系コーヒー
割れ豆 煎りムラ

パッケージ類はキュートなデザイン。コロンビアを開封して1ドリップ用に20g計量する。結構な油が浮いるが、まあ味に影響がなければ問題はないでしょう。しかし、割れ豆が多い点はお世辞でも見た目が良いとはいえない。また煎りムラは多いと味への影響も心配される。

いつも通りカーティスで豆を中挽きにし円錐ペーパーにセット。93℃程度の湯でドリップ開始。すると・・粉が全く膨らんでこない。この豆は焙煎してから3週間以上、もしくはもっと日数が経過しているのかもしれない。言ってしまえば、豆の鮮度にこだわる自家焙煎店では、このような新鮮さを失った豆は売ることができないでしょう。

テイスティングの方だが、焙煎豆の色目からするとローストはシティー程度だと思うが、その割にはビターで尖った印象。コロンビアらしいスイートネスボディーも弱く平べったい。うぅ~ん。こんな感じでいいのだろうか・・ただ、これが世のマスマーケットの現実なのだろうと静かに受け止めるしかない。

今日も街角では、多くの人々が珈琲の時間を楽しんでいる。さて本当に美味しい珈琲とは? 僕の思う美味しい珈琲の味を多くの人々に知ってもらいたいと思うのだ。

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Tomomichi Morifuji

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