珈琲豆の保存方法 常温・冷蔵・冷凍

珈琲豆の保存は、みなさんはどのようにしていますか?抽出温度がブレないから常温保存が良いとか、冷凍保存は長持ちするから良いとか、真空パックは酸化しずらいとか、逆に加圧容器の方が良いとか・・諸説諸々あります。

常温・冷蔵・冷凍それぞれのプラス面、マイナス面を上げてみようと思います。密閉容器に入れて珈琲豆を保存というのは全ての前提として話を進めます。また豆のまま(粉にしていない)を前提とします。


常温保存のプラス面
手軽であること。冷蔵・冷凍保存などで起こりえる容器の結露がないこと。保存環境と抽出環境との温度差が少ないこと。

常温保存のマイナス面
冷蔵・冷凍に比べてエージングが進みやすいこと。豆の表面に油分が浮きやすいこと。油分は見た目も悪く酸化しやすいこと。


冷蔵保存のプラス面
比較的手軽なこと。エージング速度が遅く( 常温保存の約2倍遅い )その分保存期間が長くなること。豆の表面に油分が浮きずらいこと。見た目もキレイで油分の酸化も少ないこと。

冷蔵保存のマイナス面
容器を大気中に放置してしまうと結露を招くこと。取り出したら素早く冷蔵庫へ戻す必要がある。


冷凍保存のプラス面
エージング速度が極めて遅く( 常温保存の4倍遅い )保存期間が特に長くなること。豆の表面に油分が全く浮かないこと。見た目もキレイで油分の酸化もほとんど無し。

冷凍保存のマイナス面
冷蔵よりも手軽さはない。容器を大気中に放置してしまうと結露を招く。取り出したら素早く冷蔵庫へ戻す必要がある。エージング速度が遅く長持ちするというメリットの反面、焙煎仕立ての状態などある程度エージングが必要な場合はエージングがなかなか進まないというケースバイケースのデメリットも。


「コーヒー豆を保存する温度が10℃違うと2倍早く(遅く)エージングが進む。」という説がありますが、私も体感的にそのように感じています。

結論からすると焙煎後2週間程度で飲みきるのであれば常温保存でよいと思います。しかしそれ以降になると風味の低下が進み、豆の表面の油分の浮きが目立ちやすく(特に深煎りは早い)油分の酸化が心配になってきます。冷蔵や冷凍をした場合は、豆を挽く前には常温に戻しておいた方が抽出効率は良いでしょう。逆に云えば豆が冷たいままだと抽出効率も落ち気味になるので、その分湯温を上げたり、メッシュを細かくするなどして抽出効率を上げ調整しても良いと思います。

最初にも述べていますが、上記は全て豆のまま、密閉容器にての保管を前提にしています。

いかがでしょうか。人によって珈琲豆の保存の仕方は色々あるとは思いますが参考になればと思います。

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Tomomichi Morifuji

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